【火鉢】
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「今日は一段と冷えるよなぁ…」
そう言ってオレはいつものようにあぐらをかくように火鉢を股に挟んだ。
俗に言う、「股火鉢」の状態だ。
火鉢の中で煌煌(こうこう)と燃える木炭の「赤」が目に焼きついた。
息をフーッと吹き込むと、赤く燃えた炭が、その紅の色をさらに際立たせる。
面白半分にそれを何度となく繰り返す自分を「子供だなぁ」と思いながら。
火鉢の中は黒が赤になり、やがて白色に変わり行く。なんとも儚い。
「燃え尽きて灰になるのはある意味、人間も同じだよな。」
オレは灰になったことはない。なりたいとは思うのだが。
無機質なものなのだが、炭に憧れるところもある。
いつかは、オレも燃え尽きるのだろう。
いつまで煌煌と燃えていられるのだろう。
オレは燃え尽きるまでに、どれだけ鮮やかな炎を燃やせるのだろうか。
答えは…きっと出るだろう。
燃え尽きる寸前に。
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