【枠(わく)】
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発端は、オレの酒の席での一言だ。
「なんかさぁ。囲まれるのがイヤなんだよ。」
個人的に、枠(わく)というものに捕らわれるのが嫌いだ。
あえて「枠にはまる」とは言わず、「囲まれる」と言うのがオレ流。
まぁ、どちらも似たようなもんだけどな。
「てゆーかお前、ほんとに自由奔放だよなぁ。」
「テメー!糸の切れた凧みたいに言うなよ。」
「だって、放っておいたらどこに行くかわからないだろ?」
「…。そんなもんか?」
まぁ、確かに放浪癖も無きにしも非ず。気が向いたらどこかしこ出かけるところもあるのだが。
「まぁ、枠にはまるのが嫌いなお前でも、正直、枠だよな。」
「は?オレのどこが枠なんだ?」
「なに言ってんだよ。お前、酒飲むととどまるところを知らないだろーが?」
「てか、それ。左党とかザルって言うだろ?・・・。ザルの間違いじゃねーの?」
「お前こそバカだなぁ。ザルならどっかで引っかかるだろ?引っかかりもせず呑み続けるお前は『枠』なんだよ。」
「あ、なるほどぉ。素通りするから『枠』かぁ・・・って、おい!」
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